こんにちは、リストランテ”TETSU”の飲食FCブログです。
前回に引き続き、FC本部が担う役割と機能について、日本フランチャイズチェーン協会(以下JFA)が発表している倫理綱領から考えていきたいと思います。倫理綱領の詳細についてはJFAのホームページに掲載されているので、そちらをご確認ください。ブログではこの9項目について、実例を交えて、どのように整備していけば良いのかを考えてみたいと思います。
倫理綱領3.「フランチャイジーの適格性確認」
最近では反社会的勢力の排除が強く求めれていていて、フランチャイズチェーン事業でも加盟契約書締結前に確認して、さらに加盟契約書の条項にも反社であることが後から判明した場合は即時解約するといった条項が設けています。こういったことも適格性確認のひとつではありますが、もっと広い視点から適格性を判断する必要があります。
フランチャイズチェーン協会のホームページには「フランチャイザー(本部)は、フランチャイジー(加盟店)を選定するにあたって、能力、性格、資力、意欲などについて、そのフランチャイジーとしての適格性を十分に確認する。」と記載されています。
言葉の意味としては容易に理解できますが、具体的にこの項目を見極めるのはそう簡単ではありません。能力といっても、本部研修を受講したあとなら判断できるかも知れませんが、見た目や少し会話したぐらいでは判断しようがありません。また、加盟の商談をしている相手と、実際に店長や従業員としてお店で働く人は異なるケースがほとんどなので、まだ見ぬ人の能力を判断できるはずがありません。
結局、加盟契約を締結後、本部研修に参加した人の状態を見て、適格性を判断することになるので、これが後々、大きな問題に発展することがあります。店舗のオープン日が決まって内装工事が着々と進んでいるのに、店長候補として本部研修を受けている人が、本部研修に合格できず大混乱ということもあります。大概のFC契約では、本部研修に合格できない場合は、解約するといった条項が設けられているので、それを盾に本部は解約するといったこともあります。
教わる側が悪い場合もあれば、教える側に問題があるケースもありますが、どちらにしても、お互いにとって不幸な結果といえます。こういったことが起こらないようにするには、本部研修を実施して見極めれば良いといった安易な気持ちで、加盟契約を締結したり、本部研修を開始したりせず、その前段階で見極め精度を高める仕組みが必要です。
例えば、爪ひとつとっても、入店時には短く切ることに事前に承諾してもらっておくとか、研修の概要や要求水準(合格基準)を予め説明しておくとか、予防策を講じることが重要です。間違っても、基準を下回るような状態で店舗に入店させることが無いようにしなければなりません。店舗オペレーションの乱れは個店の問題ではなく、ひいてはブランド全体のイメージを悪化させる可能性があるので、入口段階での妥協は禁物です。
性格について、あるフランチャイズ本部では、店長研修の前にクレぺリン検査を実施しているところがありました。この検査は計算能力や集中力、注意力などを図るためのもので、本部が決めた基準を下回った場合、店舗研修を受けることもできないといったものでした。これは極端すぎるように思いますが、そういったことで適格性を判断しているところもあるということです。ちなみにこの本部では、アルバイトにもクレペリン検査を実施して、採否の判断材料にしたり、計算能力や注意力の点数が低い人にはレジを担当させないといった規定までありました。
資力については、判断基準を高く設定すると加盟できる対象者の門戸を狭めることになりますし、下げると破綻する加盟店が続出しブランド力が低下するといったことも起こり得るので、見極めが難しいものです。加盟候補者が企業の場合、3期分の決算書を見せてもらったり、個人の場合は通帳の残高証明を提出してもらったりする本部が多いと思います。しかし企業の決算書は不良資産や含み損が含まられているケースがあり鵜呑みにはできません。個人の通帳の残高証明にしても一時的に残高を積み上げて提出するケースがあり、あてになりません。
また資力不足だとしても連帯保証人を立ててもらってカバーするといったことも、昔のように無制限の包括的な保証を求めることはできず、かなり限定的な保証に留まります。また、そもそも保証人の成り手がおらず、保証人が立てられないために加盟を断念するといったことも増加しています。資金の問題をお金の裏付けだけに頼っていては本部として力不足だと思います。経営者の資質を見極める力量が本部に求められているように思います。それこそ、1日中、加盟候補者と一緒に掃除でもすれば、力量や資質を見抜くことが出来ます。こんなところもFC本部の力量が現れる部分だと思います。
最後の意欲については、口先だけのものか、それとも本物か、事務所の応接室で会話しているだけで判断することは困難だと思います。加盟開発の担当部署の社員が加盟候補者を発掘して連れてきて、応接室で挨拶して日常会話レベルの話をして、即加盟といった光景を見たことがありますが、それでは成功を運任せにするようなものです。
会社が社員を採用するときは、履歴書や自己アピール、感想文などを提出してもらって、面接も2度、3度と行い、時にはグループディスカッションなどをしてもらって一生懸命、良い人を採用しようとするのに、ある面では社員よりも業績に大きな影響を与える加盟店の採用については短時間の面談で判断するというのは、大きな矛盾があります。加盟店選定は徹底的にこだわり、その分、加盟後は運命共同体として徹底的に支援するという姿勢がFC本部には求められていると思います。
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