こんにちは、リストランテ’TETSU’の飲食FCブログです。
FC本部が担う役割と機能⑦関係法規・法令等の遵守
FC本部が担う役割と機能について、日本フランチャイズチェーン協会(以下JFA)が発表している倫理綱領から考えていきたいと思います。倫理綱領の詳細についてはJFAのホームページに掲載されているので、そちらをご確認ください。ブログではこの9項目について、実例を交えて、どのように整備していけば良いのかを考えてみたいと思います。
倫理綱領7.「関係法規・法令等の遵守」
フランチャイザーは関係法規を守り、他人の商標の侵害や不正競争となるような行為をしないよう、また、フランチャイジーをしてこのような行為をさせないよう努力する。
出典:https://www.jfa-fc.or.jp/particle/36.html
JFAの補足説明の前段ではざっくりと「関係法令を守り」と記載されています。これは重要度が低いという訳ではなく、あまりにも多くの法規があり、全てを倫理綱領の中で説明しきれないため、割愛されているのだと思います。その中でも重要なのは食品衛生法と労働関連法規です。
倫理綱領7 補足前半部分
労働基準法は従業員の労働時間や賃金等に関して必要最低限の基準を定めた法律です。労働集約型の飲食業は労働基準法に関連する問題も多いので、社会保険労務士等の専門家に確認しながら対応する必要があります。
労災保険法は勤務中や通勤途中に負傷したり、疾病にかかったりしたときに、被災した労働者やその遺族に保険給付を行う法律です。帰宅時の交通事故や店舗清掃時に高所から転落するといった大事故に実際に直面こともありますし、包丁で手指を切った、フライヤーの油でやけどしたといったことは、残念ながら100%防ぐということは出来ないので、しっかりとそれに備えておく必要があります。FC本部には直営店だけでなく加盟店に対しても労災事故を事前に予測し、予防策を講じる安全配慮義務があるということもしっかりと自覚しておきましょう。
雇用保険法は何らかの理由で従業員が働けなくなり、失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うために必要な法律です。従業員を守る最後の砦にもなるので、対応が必要です。
労働関連法規以外にも重要な法規があります。FC本部を運営する上では加盟店や仕入先との関係では独占禁止法の優越的地位の濫用が度々問題になります。FC本部が加盟店や取引先から告訴される場合の根拠法となることも多いように思います。本部社員が認識不足で知らず知らずのうちに同法に抵触してしまうケースがあるので、従業員教育が必要な法律です。
同様に景品表示法はCMやチラシ、店内掲示物の表示内容等が優良誤認表示の禁止に抵触した場合、罰せられることになります。こちらも担当部署には事前の教育が不可欠です。食肉の結着加工について、以前は問題とされなかった表記が、社会の成熟化とともにあるときから突然規制の対象になるといったことも過去にありました。勢いに乗っているブランドがやり玉にされ、足元をすくわれることにもなりかねないので、消費者庁に確認をとりながら、対応することをお勧めします。こちらから問い合わせれば非常に丁寧に教えてくれますし、表記問題が起こることもありません。
他にも店舗の物件契約には借地借家法、店舗をつくる時は消防法、売上があれば消費税法や所得税法、法人税法、地方税法など様々な法規に則って出店やFC展開をしないといけないので、自力で対応するのではなく、幅広くアドバイスを事前に得た上で、本部として仕組み作りに取りかかる必要があります。最近では新たに食品リサイクル法への対応も求められるようになりました。
倫理綱領7 補足後半部分
倫理綱領の補足説明の後半でわざわざ唯一取り上げられているのが、商標の侵害や不正競争となるような行為をしないよう、またフランチャイジーをしてこのような行為をさせないよう努力するといった細かなことまで記載しています。
なぜ、このようなことをことさら取り上げて記載しているのでしょうか?それはフランチャイズチェーンにおいて、訴訟に発展するようなトラブルの多くが、この項目に該当するからだと思います。私自身も社長を務めていた会社で、商標に関する訴訟に直面し、裁判所に出廷して意見を述べたこともありますし、勝訴したことも敗訴したこともあります。
裁判を通して感じたことは、勝とうが負けようが、時間と経済的損失は挽回することはできませんし、何より、共に発展していける可能性があった当事者と決裂し、二度と協業出来ないほど信頼関係を棄損してしまう辛さを痛感しました。弁護士さんにとってはメリットがあるかもしれませんが、当事者は何のメリットもないので、訴訟に至ることがないよう、事前の手立てが本当に重要だと思います。新業態を開発しても既存の類似商標がないか確認すらせずに営業を始めてしまう本部が未だにあることが、信じがたいのですが、それが現実なので、この点については、弁理士さんとも相談して対応すべきだと思います。
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